国際金融，オフショア製造，多国間での供給連鎖，国産品の輸出，海外代理店の開発と管理など，昨今の国際ビジネスに携わる非英語圏の企業幹部にとって，優れた英語を話せることでより優位な立場に立てると言えます．代表取締役などの役員職を始めとして，交渉，企画，営業，財務，法務，研究開発などを担当する管理職級の従業員にとって，国際的な業務を果たすためには自分でしっかりとした英語を話せることは，掛け替えのない価値となるでしょう．
過去200年，英語は商業や外交などでの国際言語の標準となってきました．ＥＵ（欧州連合）の設立，発展する中国などは経済大国として近年注目をひくようになりましたが，それにしても英語は，25億人（世界人口の37％）の主要な言葉として，商業，金融，科学，外交などの分野において絶対的な国際言語としての地位を占め続けています．
，高度な国際コミュニケーションの場では，それが商業・技術・政治などどの分野においても，通訳が必要になることがよくありますが，その半面，問題の生じる可能性もあります．特に少人数や一対一で行う戦略的な商談や交渉の場では，通訳は邪魔者のような存在になり兼ねないとさえ言えます．日常的に幹部レベルの交渉を経験している人であれば，時として通訳が忠実に話の内容や意図を伝えようとせず，通訳自身の思い込み，意見，偏見により話が変わってしまうという伝達障害を経験したことがあるでしょう．本来の話の趣旨が損なわれ，場合によって誤解が生じたりと悲惨な結果にもなり兼ねません．
部下や通訳の立ち会っていない一対一の直接対話の場面でこそ意思統合や商談成立を決めることがしばしばあります．国際レベルの重要な商談の大部分は，交渉の場で英語が主要な言語として使われてきました．
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